今日は、起きたときからずっと雨で、憂鬱に憂鬱を重ねたみたいな曇り空が余計に気持ちを重くさせた。目が覚めたときから雨が降ってるのと、晴れていたのに雨が降るのってどっちが嫌だろう。目が覚めたときだな。とか、余計なことを考えてしまうぐらい、気持ちは重たかった。全部マイナスの方向にいってしまうわけで。何となく変な喪失感があるわけで。まあ確かに恋人を喪失したわけだけど。最低だったのはわたしで、彼はとても優しくて誠実なやつだ。

ああ、やめよう。こういうの考えたってキリがないや。終わったことだし。

彼のこともほかの事柄も、うまく自分で心に傷をつけて、思い出として美化していくんだ。くだらない。なんでこんな終わったことや過去のことがこんなに頭を埋め尽くしているんだろう。まるでそんなことのために生きてるみたいで、バカらしくなる。わたしの人生そんなもんなのか。わたしの人格ってそんなもんなのか。


「静かだなあ…」
独り言を言ってみても全ては静かだ。静かすぎて参るなあ。なんかとんでもなく切ない。気分を紛らわせたくてうるさい音楽をかけてはみたけど、まったく気分は紛れないのです。当たり前です。


雨はいっこうにやまない。やむ気配すらない。せっかくの休みなのに洗濯物を部屋干しにしなくちゃいけないのもなんだか憂鬱。てゆうか憂鬱なことを並べまくったら一冊の辞書ぐらいになるんじゃないだろうか。くだらんけれど。

雨が降るのも、部屋干しも、鳴らない携帯も、風でちょっときしむ窓も、部屋に散らかった雑誌の表紙の女の子も、テレビに映る芸能人も、大切に育ててきた観葉植物も、黒い靴下も、ピンクのブラジャーも、開眼させられた小説も、素敵な歌も、残酷な事件も、白い手のひらも、冷たい足先も、目の下のほくろも、渇いた唇も、ガラガラと鳴る喉も、小さい乳房も、長くも短くもない痛んだ髪も、もう全部。
全部灰色だなんて。


それからずっと、ずっと、ずっと、延々ベッドに寝転んでいた。瞬きひとつせずに。何年経ったかわかんないくらい。そしたら、体が岩になった。そんでコケが生えた。そこに虫とか鳥とかそういうのが止まったり、交尾したりした。わたしは自然になった。自然とひとつになった。意識も徐々に途切れていった。死ぬって思ったりしなかった。土に返るだけなんだなあって、そう不思議と思った。恐怖も後悔も失うものもなかったので、まあいいかって。





なんてことはなくて、憂鬱に休日をすごして(雨は夕方にはやんだ)、またいつもの月曜日が始まって、水曜日あたりには元気になったんです。いつまでも病んでらんないし。人間て意外と単純だもんね。